グローバルSDGs講師育成講座受講生のレポートを紹介します。

Lesson1の課題:

「あなたがSDGs講師育成講座を受講することに決めた理由は何ですか」


私は、ユネスコスクールに加盟している高校の責任者として、生徒たちに、地球を取り巻く数多くの課題についての理解を深め、それらに対する解決策を模索する機会を提供する役割を担ってきました。授業やボランティア指導の場面においては、目標13.気候変動に関する議論、目標1.貧困と飢餓問題の対策、目標5. ジェンダー平等の推進など、SDGsの17の目標に沿ったテーマを取り上げています。これらの活動を通じて、生徒たちが世界的な問題についての認識を深め、それらをジブンゴトとして捉えることができるようになることを期待しています。しかし、生徒たちがこれらの問題に対して、より能動的に関わり、実際の行動に移していくためには、教員側の深い理解と適切な指導が欠かせません。過去の経験から、私自身がSDGsに関する具体的な知識を十分に持っていなかったことが、生徒たちの関心を十分に引き出し、実践に結びつけることに障壁となっていたことを痛感したことがありました。そこで、自らSDGsについての深い理解を得ることが重要だと考え、この理解を授業や学校活動に生かせば、生徒たちはより実践的で意味のある学びが体験できるものと確信しています。

この目標を達成するためにも、教員がSDGsに関する知識と、それを教えるための技能を習得する専門的な講座プログラムの開設が急務だと考えます。この講座においては、SDGsの各目標についての詳細な理解を深めること、そしてそれらが地球上の人々や環境にどのような影響を与えているのかを学べることが目標です。加えて、生徒たち自身が問題に積極的に取り組み、解決策を探求できるような指導方法や授業計画の策定にも重点を置きたいと考えています。教員が専門的な知識と技能を身につけることで、生徒たちの学びがより実践的になり、行動が変化するはずです。さらに、各学校がSDGsへの取り組みを全体として強化し、より良い世界への貢献を実現していくことも可能になると思います。 

教員の役割は、単に知識を伝えることに留まらず、生徒たちがそれをどのように社会に応用し、実際の変化を生み出すことができるかを指導することにあります。SDGsの目標を達成するためには、教室内の学びだけでなく、地域社会や世界とのつながりを意識した教育も不可欠です。講座を通じて、教員自身がグローバルな視点を磨き、多様性と複雑性を理解する力を高め、対話や協働を促すことで、生徒たちが自らの考えを形成し、それを社会的行動に移す過程を支援する能力を身につけることが期待できます。そのためには、地域社会やNGO、企業、政府機関などとの連携を図り、生徒たちがSDGsに貢献するさまざまなプロジェクトやイニシアチブに参加できるよう仕組みを整えていく必要があります。このような教育の取り組みは、生徒たちが将来、社会に出たときに持続可能な発展を推進する、グローバルリーダーとなるための基盤を築くことに寄与するものと信じています。

このSDGs講師育成講座の受講を通じて、SDGsの目標達成に向けた教育が、ただの理念ではなく、実践的な行動と結びつくことを目指しています。SDGsに関する深い知識と実践のためのスキルを備えることで、学校が持続可能な未来への道を切り開くことができ、生徒たちがその変革の主体者となれるように学んでいきたいと考えています。

Y.K


グローバルSDGs講師育成講座の受講生には学校の先生も何人もいらっしゃいます。これまで小学校、中学校、高校、大学とそれぞれの教育機関で教えていらっしゃる方が受講されています。これからの未来を担うリーダーを育てるために、ご自身のSDGsに関する知識と理解を深めて生徒を指導する意欲を持つ熱心な先生方のお手伝いができることは大変意義のあることです。