「私がSDGs講師育成講座を受講することを決めた理由について」

 

当課題を作成するにあたり、先ずは私が現在生活している環境について紹介したい。

私が故郷である福島県双葉郡富岡町での生活を再開したのは2017年4月1日のことである。2011年3月の東日本大震災に端を発する複合災害の発生により避難生活を余儀なくされた我が故郷は、ようやく2017年4月1日にその一部の避難指示解除によって居住生活が可能となったのである。大学入学を機に東京生活を開始した私にとって、実に30年振りの故郷での生活再開であった。

さて、一部での居住生活が可能となってから5年半が経過した富岡町では、被災他町村同様に震災復興への取り組みが進められており、未だ立入りが許されない帰還困難エリアを抱えたままである。そこには、震災前住民全人口の約1割である1000名程度が生活するにとどまる。そこでは、かつての賑わいには遠く及ばぬものの、地域の復興・創生に向けての取り組みが日々進められているのである。

総合建設業に勤務していた私は、2016年5月に自身の希望が叶い、福島復興事業への従事が許され、以来営業責任者として福島県浜通り地域の復興まちづくり整備に従事して来た。復興フェーズの進展に伴い、ハード整備事業からソフト整備・心の復興への転換の必要性を痛感した私は、昨年4月に30年勤務した会社を辞し、更なる故郷の復興への貢献に向けて新たなる生業を得て、今現在、挑戦を進める日々を過ごしているのである。

 それでは、ここで本題に入ろう。震災から11年9ヶ月が経過した現在、上述のとおり復興事業は継続して進められているが、インフラ整備に邁進する復興事業下においては、世の中のトレンドや社会情勢等が全く考慮されないままに経済活動が進められている。他社より少々アンテナの高い企業が仮にSDGsを唱えたとしても、それは単なるSDGsウォッシュであると言わざるを得ない。

私は、復興の加速化推進がこの地における主要命題であることは疑う余地はないが、その事業推進においては、皆がSDGs思考に基づいた進め方でなければならないのではないかと考えるに至る。しかしながら、考えに至っても、この地にはそれを学ぶ機会がない。学ぶ場所もない。そもそも、「SDGs」はこの地で認知されているのだろうか?

啓発・啓蒙の機会や場所がないのであれば、自分で作るしかない。これまでの自身の学びに加え、書籍を読み、セミナー参加や講習の受講、そしていくつかの資格も取得した。

しかし果たしてどうだろうか。それらの学びは、私にこの被災地域でSDGsを広める為の真の力を授けてくれたのだろうか?自身が理解することと、人に伝え・理解させ・広がりを持たせることは全くの別問題である。

生涯学習コーディネーターとして、学校教育や高齢者の学びの機会として、SDGsを

      教えるスキルを学びたい。

      伝え・伝わるスキルを学びたい。

      地域の皆と課題を共有し、被災地域における心の復興を進めたい。

そして、コンサルタントとして、地元中小企業のSDGs推進に取り組み、企業の課題解決と価値向上、そして社会貢献を果たしたい。

それらを通じて、自分自身の成長と幸福感・生きがいを見出して行きたい。

これが、私が「SDGs講師育成講座」を受講する目的である。         

藤澤道徳