グローバルSDGs講師育成講座受講生のレポートを紹介します。
Lesson 5の課題で、「SDGsの理念・価値観で自分が重要だと思うものは何か?」というものです。

私がSDGsの理念・価値観で特に重要だと思うものは「包摂的」であるということ、つまり「誰一人取り残さない」Leave no one behindということだと考える。もちろん、持続的可能、パートナーシップも大切であると思うが、個々の異なるものを受け入れ包摂的に取り組むという土台の上に、持続的可能であること、パートナーシップであることが成り立つのだと考えるからである。
社会的包摂のためには、ジェンダー、人種、階級、民族、能力、障がいに関係なくお互いが受け入れ、それが当然であるという意識にまでもっていくことが必要である。そのために第一ステップとしてお互いのことを理解する必要がであるだろう。

現在、職場では、人権教育の取り組みの一環として、障がい者の車いすバスケットボール選手が小学校で「車いすバスケットボール教室」を開催している。子どもたちが車いすバスケットボールを体験し、障がい者と触れ合うことで、車いすバスケットボールに興味を持ち、障がい者との距離も近くなってくる。小学生からも、以前は障がい者は怖いと思っていたが、これからは自分から声をかけてみようと思うというような声も聞かれる。障がい者が怖いやどう接していいかわからないということは、相手を知らないからであり、第一ステップとして相手を知るということが必要であろう。こういった取り組みが、社会的包摂を実現するステップとなっていくだろう。

他にも、包摂的問題といえばジェンダー平等、LGBTなどもあげられる。今、日本ではLGBT法案が国会で議論されてきた。日本では性的マイノリティについてはなかなか理解が広まらないようだ。まずはお互いを知ることが大切であると考えるが、日本の閉鎖的社会では当事者もなかなか名乗りを上げづらいようである。同性婚についても各地方裁判所で裁判が行われている。「結婚の自由」「法の下の平等」については違憲と判断する地方裁判所もあるが、肝心の戸籍法については、戸籍法上の婚姻は異性の婚姻についての法であり、同性の婚姻について想定された法ではないと各地方裁判所は述べている。そのため、各都道県ごとにパートナーシップ制度の取り決めが行われ、現在、パートナーシップ制度を制定する都道府県が増えている。パートナーシップ制度によって同性間でも婚姻と同じ条件を与えようとするものではあるが、異性の婚姻と同性の婚姻を異なった取り扱いとするのは、はたして社会的包摂と言えるのであろうか疑問である。

また、日本は女性の社会進出においても出遅れており、政治家、役員の女性の割合、男性の育休の取得率をみてもジェンダー平等とはほど遠いと思われる。

これらの例をとってみても日本の社会は排他的であり、社会的包摂を創設するためにはかなりの意識の改革が必要になってくるであろう。国会ではLGBT法案が成立すると、女性風呂に偽って入るものが現れるとかトイレはどうするのかとか、そういったことに問題意識を向けているが、それ以前に根底にある人権をまず第一に考えるべきではないであろうか。

私は、地球上の人類は、地球という宇宙船に乗った乗組員であると考えている。地球宇宙船に乗ったメンバー全員が社会に参画する機会を持ち、そのうえで持続可能な社会、パートナシップを作り出せばよりよい社会となるのではと考える。なので、私はSDGsの理念・価値観で社会的包摂が一番重要だと思う。

森聡美