新型コロナウイルス感染の世界的大流行により、人々の暮らしは大きな変化を迫られており、政治や社会の在り方が根本的に問い直される状況にあります。一方、世界中の人類が共通して直面するもう一つの大きな危機が気候変動。この二つの問題を同時に解決するための「グリーン・リカバリー」政策について考えます。
新型コロナウイルス
人類の歴史の中で感染症の流行は何度も起こり、その都度私たちの社会に変革を及ぼしてきました。今回の新型コロナウイルスのように世界的に流行するパンデミックほどではないにせよ、ここ最近HIVエイズ、エボラ、SARSなど様々な感染症が流行ってきています。
ビル・ゲイツは2015年にパンデミックのリスクについて語っていました。エボラの事例をもとにして、我々が恐れるべきなのは戦争による核爆弾ではなく空気感染するウイルスであると言ったのです。
その予想が的中したようにやってきたのが新型コロナウイルスです。このパンデミックは短い期間に世界中に蔓延し、あちこちで医療崩壊を引き起こしながら10万人を超える死者を出し、まだその流行は衰えを見せません。その間にこのパンデミックは世界中の人々に大きな影響を与え、これまで考えもつかなかったような変革を起こしています。
コロナ対策の影響
ロックダウンによる環境改善
各国が取った感染症対策には様々なものがありますが、その代表的なものにロックダウン(都市封鎖)があります。感染が始まった中国の武漢での完全な都市封鎖とまではいかずとも、数多くの国でこれまで私たちの世代が経験したことのないロックダウン、外出禁止または自粛が行われました。
店舗やオフィス、学校が閉鎖し、人の外出・移動が最低限になり都市や町はゴーストタウン化。国境を閉鎖したり入国時の制限を厳しくする国も出てきて旅行やビジネストリップなど国をまたいでの移動も激減。
このようなロックダウンや経済活動の縮小、航空機の減便などによって明るいニュースも入ってきました。
航空機業界や観光業界は旅行者の激減で大打撃を受けているわけですが、観光客がいなくなったおかげで環境が改善したという事例を多く聞きます。
長年、オーバーツーリズムで悩んでいたベネチアでは、観光客が消えて運河がきれいになりました。
大気汚染が深刻だったインド都市部では、30年ぶりにヒマラヤ山脈が見えるようになったというニュースもありました。
イギリスではたまたまかもしれませんが、ロックダウンが続いた2020年の春(3~5月)は記録的な好天気で、毎日飛行機雲のない青く澄んだ空を見上げ庭で鳥のさえずりを聞く毎日でした。
気候変動への影響
CO2排出量の減少
NASAのデータによると、新型コロナウイルによるロックダウンの影響で米国北東部の大気に含まれる窒素酸化物は30%減少しました。都市封鎖により自動車交通量などが激減したからです。
米国だけではありません。交通量が減り産業活動が鈍化したことで、2020年1月から4月までで、世界全体の二酸化炭素(CO2)排出量は8.6%下がりました。このデータをもとに試算したところ、今年度の二酸化炭素排出レベルは7~8%下がると予想されており、これは過去最大の減少となります。
とはいえ、このような現象は一時的なものにとどまるかもしれず、長期的に見て気候変動との戦いにとって影響があるかどうかははっきりとしません。
3月頃からロックダウンを始めた欧州諸国でも5~6月になると、段階的に外出制限を緩和しています。人々の生活や国の経済を考えると、厳しいロックダウンを数か月以上続けることは無理があり、初期の感染爆発が収まってくると日常の生活に戻るのは自然です。そうするとCO2排出量もすぐに元通りになるかもしれません。
現に中国ではロックダウン中に大気汚染が改善したのに、それが終わってからは大気汚染レベルが去年の同じ時期と比べて悪化しているのです。この多くは石炭火力発電所によるものです。
世界中でロックダウンが導入される中、2020年4月20日には原油価格が暴落、市場初めてマイナス価格となったことに驚きの声が上がりました。エネルギー需要が急減して原油貯蔵スペースがなくなったため、原油の売り手が買い手にお金を支払うという状況にまでなったのです。
経済停滞の影響で石油や石炭の需要が減り価格が安くなったことで、産業活動を再開するにあたり、手っ取り早く安いエネルギーを利用しようとする国や企業が出てくることが予想されます。そうなるとロックダウン中にせっかく減少したCO2排出量もすぐに元のレベルに戻ってしまうかもしれません。
歴史を見るとすぐに元通り
これまでの歴史を見ても、経済活動鈍化で環境負荷が減少した直後、復興期にそれが元通りになるどころか、前にもまして増加してきたことがわかります。2008年の世界金融危機では、温室効果ガス排出量が1.4%減少したのち、5.1%に上昇したのです。
中国では特にそれが顕著でした。2003年に感染症SARSが流行した後や2008年の金融危機後も中国では経済活性化が優先され、建設工事や石炭火力発電がさかんに行われました。
中国は世界各国からの批判を受けたこともあり、最近では環境問題に取り組んでいます。政府は2014年から環境改善政策を次々に導入し、大気汚染などを改善してきました。今回のパンデミックを契機に中国が石炭火力発電などの化石燃料に頼る体質を根本的に変化させることができるのかどうかが注目されます。
気候変動目標
2016年パリ協定の目標である世界の気温上昇を1.5℃未満に抑えるためには、2020年から2030年までのCO2 排出量を毎年7.6%減らす必要があるとされています。これはかなり野心的な目標と言われ、世界全体で経済活動を停止させてやっと到達できるレベルであるというのがこれまでの実情でした。
2020年になって思いがけないパンデミックで世界中に導入されたロックダウンによってCO2が8%も減少するということはつい半年前は予想もされなかったことです。
それでも、それと同じ排出量減少をロックダウンが解除されつつある中、これから毎年10年間続けることができるのかどうかと考えると、心もとない気がします。
2大経済大国のナショナリズム路線
トランプ大統領はパリ協定は米国の経済活動に損失をもたらし多くの雇用を失うものだとして2017年に離脱を表明しました。
中国はパリ協定遵守を表明し、2030年までにCO2排出量の削減、化石燃料エネルギー消費削減、森林ストック増加などの目標を掲げています。けれども、中国にはかねてから人権侵害や覇権主義という体制的な問題があり、新型コロナ対策においても初動の遅れは不十分な情報公開や人権欠如という中国政府の根本的な問題点に結びついていたと指摘されています。
新型コロナウイルスにおける対応についてこの2大経済大国はたびたび衝突していて、トランプ大統領はWHO世界保健機関が中国の肩を持っているとして批判、WHOへの拠出金を停止し、関係を打ち切るとまで表明しています。
世界中にパンデミックが流行している状況のもとで米中が対立しあい覇権争いをするということは、国際間の協力が不可欠なパンデミック対策に悪影響を及ぼすと懸念されます。
これまでの歴史を振り返ると、パンデミックのような世界的な問題に取り組むときにはたとえ冷戦中でも米国とソ連は協力していました。この二国を含む世界各国が協力したからこそ人類は天然痘という感染症を根絶できたのであり、ポリオのワクチンなどを開発できたのです。
今回の新型コロナウイルスの場合も、各国の協力がなければパンデミックを収束させることは難しいでしょう。覇権争いにあけくれる中国と米国をいかに国際協力の土壌に上げるかが今後の鍵となってきます。
グリーン・リカバリーとは?
「緑の復興」
中国や米国と対照的に、欧州諸国ではコロナ後の経済の立て直しを契機に各国が協力して脱炭素社会への移行を恒久的に目指そうという Green Recovery「グリーン・リカバリー(緑の復興)」政策を打ち出しています。
これは新型コロナウイルスで落ち込んだ景気回復・経済発展のための政策の中心に気候変動対策を置く考え方です。
これまでは経済成長のために化石燃料を大量に使い、自然環境を破壊して大量生産・大量消費で豊かさを求めるのが当たり前の時代でした。けれども、コロナ後の時代においては経済成長と環境保全とを両立させようというのです。
これは2019年12月に発表されたEUの「グリーン・ディール」や国連のSDGs(持続可能な開発目標)にも共通するものであり、これまでの工業生産や経済活動の在り方を根本的に見直し、サステイナブルな世界を目指すべきだという考え方です。
2020年4月14日にはEU加盟国12ヶ国がイケアやレゴ、マクロソフトなどのグローバル企業39社と「グリーンリカバリー・アライアンス」を結成して、サステイナビリティ、環境保護、農業変革、グリーン投資などについて議論を続けてきました。
このような取り組みに各国政府だけでなく企業も加わったことは、公的機関だけではなく利益を求める民間企業も持続可能社会への関心が不可欠であり、グリーンで社会的に意義のある投資が長期的にペイするということが理解されている証といえます。
EUのグリーンリカバリー政策
新型コロナウイルス流行によって打撃を受けた経済を復興するために、EUは2020年5月27日に総額7500億ユーロの「グリーンリカバリー」政策を発表しました。
これには2050年までにEUの排出量を「ネットゼロ」にする目標を達成するための様々な政策と予算が導入されています。例を挙げると:
- 住宅エネルギー効率化とグリーンヒーティングに年間910億ユーロ
- 再生可能エネルギーに250億ユーロ
- 電気・水素自動車などクリーン・カーに2年で200億ユーロ
- 電気自動車用充電ステーションに5年間で200万ユーロ
- ゼロカーボン列車に600億ユーロ
- 100万トンのクリーン水素燃料生産
さらに、EUは化石燃料を利用して生産される物質の輸入に関税をかけることによって50億~140億ユーロを捻出する予定です。これはEUのみならず、EUと貿易を行う世界中の国々に影響が及ぶ政策です。
さらに、FacebookやGoogleなどの巨大テック企業に課税することで13億ユーロの税収を見込む案も検討しています。
これらの政策を導入することによって、EUは新しく「グリーンな」雇用を少なくとも100万人創出するとしています。これまで化石燃料業界で働いていた人たちをも新産業部門に移行させるねらいです。
航空会社のグリーン化
新型コロナウイルスによる旅行制限により大打撃をこうむっている世界中の航空会社では政府に救済を求めるところが少なくありません。
ヨーロッパ各国では経営危機に陥っている航空会社の救済条件として気候変動を抑制するための対策と引き換えにする方針を発表しています。
フランスは航空会社エールフランスKLMの救済条件として、短距離便の減便と国内線の二酸化炭素排出量を2024年までに5割削減するように提案しました。国内の高速鉄道と競合する近距離戦の減便を迫り、短距離の移動を飛行機から鉄道に移行させるのがねらいです。
同様の政策はオーストリアでも導入され、政府はオーストリア航空への救済金の条件として短距離便の減少や二酸化炭素排出量の少ない燃料の使用などを挙げています。
カナダの復興対策
カナダもCOVID-19 経済復興政策に気候変動に取り組むための政策を盛り込んでいます。
エネルギー部門での経済復興対策として、メタンガスを中心とした石油、ガス事業を対象に、Emissions Reduction Fundという温室効果ガス排出削減の支援金として7.5億カナダドル(約600億円)を提供。
新型コロナウイルスによる経済損失を被った大企業への支援策についても、気候変動を抑えるために各企業が導入する具体的な方策の提出を支援を受けるための条件としました。
都市移動で自動車利用を避けるために
ロックダウンが解除されることで市中感染が広がるリスクを減らすため、バスや地下鉄などの公共交通はソーシャルディスタンスを取る必要があり、利用客を減らすことはどうしても避けられません。都市部では混雑しがちな公共交通機関を利用することによる感染をおそれて自家用車の利用が増えることが懸念されます。
ロックダウン中には各国の都市部で公共交通機関の便数が減少すると共に自動車の交通量が減り安全になったこともあって、エッセンシャルワーカーたちの通勤に自転車を利用する人が増えました。その便宜を図るため、多くの都市で「コロナ・サイクルレーン」など自転車や歩行者を優先するための緊急政策が導入されました。
このような政策は大人気で車がほとんどなくなった道路をすいすいと自転車で通勤する人の姿がロンドン、パリ、ミラノ、ブリュッセルなどで増えました。これを一時的なものにするのではなく長期的な習慣に変換するべく、各都市では自動車専用だった道路を自転車や歩行者用に転換する動きが増えています。
これにより自動車利用減少による大気汚染改善、二酸化炭素排出低減につながるほか、市民の健康改善にも交通コスト軽減にも役立つ一石二鳥の政策といえます。
先進国では肥満が大きな問題となっている中、体を動かす移動手段で健康的な生活を送ることは長期的な医療コストの軽減にもつながり、WHOもこのような動きを推進しています。
パンデミックと気候変動
コロナで学んだ教訓
第二次世界大戦後から半世紀以上の間、私たちの世代は比較的平和で安定した社会に生き、経済繁栄を謳歌してきました。新型コロナウイルスのようなパンデミックが私たちの日常をこれほど変化させることになるなんて、ビル・ゲイツでなければ、つい半年前には想像もできなかったことです。
今回のパンデミックから私たちは地球規模のリスクが現実化した時、それが人類にもたらす脅威について、おもいがけずに尊い教訓を学ぶことになりました。
- 自分とは関係がないと思っていた世界のどこかで起きた出来事が全人類のそれまでの普通の生活をストップさせる可能性があること
- パンデミックは(金融危機などと違い)人間だけが起こすものではなく、また人間がその始まりや終わりを予測したり解決することが難しいこと
- 予防したり早い段階で対策を導入しないことの代償は致命的であり、予防・対策にかかるコストよりずっと高くつくこと
- 短期的な対応や地域・国だけに限定した場当たり的な対策では効果がなく、科学的知識に基づいた長期的な対策を国境を越えて協力して行う必要があること
パンデミックと気候変動問題に共通するもの
パンデミックと気候変動問題ではそのタイムスケールが大きく異なります。
パンデミックが突然始まって短期間で大混乱をもたらす一方、気候変動は徐々に進み、その破壊的な影響は少しずつ長い期間にわたって発生します。
これまで気候変動問題について科学者が警告を鳴らし、グレタ・トゥーンベリなどの若い環境活動家が「私たちの将来について考えて」と声を上げるのを大人世代の多くは自分事として考えませんでした。
私たちは目の前で人がウイルスに感染し死に至るのを見るとおそろしくなり、ロックダウンのような厳しい政策を受け入れます。
けれども、気候変動のためにステーキをあきらめろとか飛行機に乗るなと言われても、それには耳をかさず、これまで通りの生活を続けてしまいます。そうしてもすぐにその結果が目の前に現れるわけではなく、自分の身に危険が及ぶこともないと思っているからです。
けれども、実はこの二つの問題には共通する点も多いのです。
- ウイルスにも気候にも国境がなく、政治的な偏向もない
- 一地域や一国では解決が難しく、対応には国際間の協力が必要
- 早期の対応が効果的で、先延ばしや対応の遅れが命取りになり得る
- 一時的な政策では効果がなく長期的な展望と努力が不可欠
- 科学的な知識に基づいた対応と行動が必要であり、それには技術やコストもかかる
- グローバルな経済活動が問題を加速化、深刻化する傾向にある
- 弱者が最もひどい打撃を受ける(一国の中でも、国際間でも)
こうして考えてみると、新型コロナウイルス対策で教訓を学んだ私たちは、同様の、またはもっと大規模の被害が、異なるタイムスケールで起きる気候変動の問題に取り組むことができるのではないかと思えてきます。
先にあげたように、経済復興の時期には以前にも増して環境問題が悪化するという歴史はありますが、それは結局各国の政策や一般市民のコンセンサスがなかっただけで、今は欧州各国をはじめ、グリーン・リカバリーの機運が高まっています。
さらに追い風となるのは近年の技術革新により、再生可能な自然エネルギーのコストが減少していることやAI・VR技術などで物理的な移動が不要になる機会が増えていることです。
今回のコロナ危機でこのような傾向にさらに拍車が高まり、これまで考えもしなかった在宅勤務やビデオ会議、SNSコミュニケーションなどが短期間で習慣づきました。これまで批判されつつも続いてきた日本の紙・ハンコ・ファックス文化や満員電車での通勤も簡単に是正されることがわかりました。
「以前は考えもしなかったけど、やってみれば簡単なことだった」ということはあるもので、人間というものは少しは強制されないと変わることが難しいものなのかもしれません。ダイエットや禁煙も同じでしょうか。
グリーンな復興のために
コロナによるロックダウンや経済活動の衰退で景気が悪化し失業者が増え気候変動問題どころではないという声もあるでしょう。しかし、再生可能エネルギーなどの新しい業界ではコロナ危機によって職を失った失業者に雇用を与えることもできます。労働力が必要な産業も多いのです。
それに復興のためにどうせお金を使うのなら、それをこれまで通りの古い産業に投資し続けるのでは元通りになるだけ。長期的な視野に立って投資をグリーンな業界にスイッチすることは経済的なメリットもあります。
2019年の国連気候アクションサミットでも投資家や銀行、産業界が気候変動による危機から起こる融資や経営リスクを回避するために行動を始めています。これからは投資や融資を受ける場合に気候変動問題に取り組んでいるという具体的な方策が求められる時代になるでしょう。
日本のグリーン・リカバリー
日本では気候変動に取り組むための具体的な戦略を企業経営の中心に据えている企業は多くありませんが、SDGsの目標を掲げている民間企業は増えてきました。とはいえ、グローバルな業界で競争するためにSDGsを広告看板のように掲げているだけでは何も変わりません。
日本政府もこの分野では国際的な批判をしばしば受けています。2019年の国連気候変動サミット(COP25)では2度も「化石賞」を受賞するという不名誉に甘んじています。温室効果ガスの削減目標の引き上げに同意せず、石炭火力発電からの撤退や外国での石炭火力発電への投資をやめないことが主な批判の理由です。
今年英国グラスゴーで開催予定だったCOP26はコロナの影響で2021年11月に延期されることになりました。小泉環境相はそれによって政府、関係省庁間の調整をする時間が与えられたとして前向きな姿勢を見せています。
日本が中国や米国のような自国第一主義、経済至上主義のルートをたどるのか、欧州諸国やカナダのように気候変動への取り組みのための国際協調を重視するのか、その言動が注目されています。
まとめ
私たちは今回のコロナ禍で、気候変動によってもたらされると予測されるような影響を思いがけずも短期間に疑似体験することができました。この機会に得た教訓を振り返ることで、経済復活のためにこれまで通りの生活に戻るのではなく、気候変動問題解決のための具体的な方策に生かしていきたいものです。
今ならパンデミックによる経済復興を契機として、それと同時に気候変動問題をも解決するべく、世界の各国政府と民間企業、学術・研究機関などが協力していく素地が出来上がっていると言ってもいいでしょう。あとはそれを私たちが生かせるかどうかにかかっています。
参考文献
EU green recovery package sets a marker for the world
Canada’s COVID-19 Economic Response Plan
Factbox: Key climate spending in EU’s ‘green recovery’ plan
Gordon Brown: “The solution to this crisis is still global”
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