グローバルSDGs講師育成講座受講生のレポートを紹介します。
Lesson 1の課題で、講座受講を決めた理由について、台湾出身の受講生が書いたもので、外国人としての視点が参考になります。

「あなたがSDGs講師育成講座を受講することに決めた理由は何ですか」

13.気候変動に具体的な対策を(CLIMATE ACTION)-プラスチック製品

5.ジェンダー平等を実現しよう(GENDER EQUALITY)-女性として

10.平和と公正をすべての人に(PEACE, JUSTICE AND STRONG INSTITUTIONS)

まずは今までの人生からSDGsに関する経験をもう一度振り返ります。

プラスチック製品

私は台湾出身なので大学卒業まで23年間台湾という国で育ちました。私の10代にはまだSDGsという概念がなかったです。しかし、環境保護、節電、プラスチック製品減量という意識や考え方があります。一番印象的なことはレジ袋有料や提供しないという政策です。台湾は2002年から全国のコンビニやスーパーなどでレジ袋有料になっています。

その時に私の母はいままで買い物時にもらっていたレジ袋を三角形の形に畳んでバックに入れる印象が残っています。そうすると、普段、買い物時に使えるし、エコバックを忘れた時にも使えます。この政策をきっかけにどんどん色々な環境保護の意識が進んでいます。例えば、レストランは割りばしや紙容器、発泡スチロール容器を使用しないなど。さらに、take out時に自分の容器をもっていたら割引があるという風習もありました。

台湾の食文化の中で「take out」は普通ですし、食べきれないものを持って帰ることも可能です。このような習慣があるので容器を変更することは環境に対して大きい変化だと思います。さらに、近年ではMY STRAWという意識も持ち上がっています。もちろん、プラスチック製品減量という政策は色々な業界に対して厳しいけど政府と国民と企業がしっかりコミュニケーションをとって良い環境を作る1つのポイントだと考えます。

女性だからではなく、「人である」だけ

女性だから、何かやらなければならないなど、正直小さい時に不平等にあまり気づくことがありませんでした。特に私の家庭では父親はいつもご飯を作りますし、家事も母親と分担しています。わりと父親のほうが上手なのでこういう影響で男女の固定役割分担という事情を感じてなかった。

しかし、外に出るといつも「違和感」を持っていて、なぜ、女性だからそういうことをやらなければならないの。例えば、外でご飯を食べる時に女性だからお酒を注ぐ、いろんなことをやらないといけないこと。

特に日本に来てから女性に対する不平等の実感が増加しています。例えば、選択的夫婦別姓制度や同性婚合法化や女性参政権。こういう社会課題の共通点は法律など表むきには男女平等なイメージを作っているけど実は女性に対する平等ではありません。

あと、最近結構あることに男性から言語のセクハラという事情があります。去年は上司と二人で東北へ出張しました。展示会が開催されたホテルで泊まるのが一番便利だがシングルルームはなかったのでほかのビジネスホテルを予約しました。展示会の時にほかのサプライヤーさんと交流してどこで泊まるのとか、東京から来たのは大変ですねという普通の対話がありました。その際にサプライヤーさんが「シングルルームがないなら上司と一緒に同じルームでいいじゃない」と笑いながら言いました。私はその瞬間、全然面白くないしすごく気まずいし嫌な気持ちしかなかった。その後、展示会を終わった後の食事会でもほかのサプライヤーさんから似たような話を聞きました。正直、私は最初はもしかしたらこれは冗談など、考えすぎたりとか反省の気持ちもありました。ホテルに戻って友達と話したら「これはセクハラだよ」と確信しました。

女性だからそういうことを受けないといけないかな、もし、その場で怒ったら心が小さいと思われるかな、心の中に、いろんなシーンを想像しました。しかし、最も根本的な原因は社会で女性が持つ権利が不平等だからではないでしょうか。さらに、多分そういうことを話す本人にとってはただの冗談かもしれません。

台湾(中華民国)の地位

台湾と中国の関係は長い歴史からの話になりますのでここで省略します。

近年、中国からの威嚇が高まっている傾向があって国連や国際組織などの進出も影響しています。台湾はいつも独立自主の国家だと見えてきていると思います。しかし、毎回、国際事務や国際社会に参加する際に中国が強い圧力をかけてその結果、台湾は国際社会に拒否された。国連や国際組織は本当に公平な存在でしょうか。台湾と中国の問題は国際社会や国際機関にとって、どういう立場、どういう姿勢をとるべきかが将来的に1つの課題だと考えます。

なぜ、以上のようなことを説明したいかの理由は、SDGsを勉強する1つのポイントは自身の経験から考えることだと思うからです。

この講座を受講する理由はSDGsの知識や全体像が学びたいということ、さらに自分の背景や興味があるテーマと合わせてこれからどんな人生や職業の方向を見つけられるかという期待があります。

LIN‐ FANG YU

 


学ぶ上で、ただ知識をインプットするだけでなく、自分自身の経験や背景、関心のある分野にひきつけて自分なりに考えるということは重要です。そして、課題に取り組むことを通して、自分で考えたことや意見を発信してアウトプットするということにも挑戦してください。