グローバルSDGs講師育成講座受講生のレポートを紹介します。
Lesson3の課題:

日々目にするメディアや一般社会、職場、他の人との会話で気づいたSDGs事例についてまとめる


はじめに

SDGsに関する事例については、ここ1、2年で特に多く目にするようになったという実感がある。その変化を特に感じるのは、購読している新聞の紙面上である。SDGs関連の記事が多く掲載されるようになり、その活動を報告する記事をほぼ毎日目にする。私が気候変動問題やSDGsに関心をもつきっかけになったのも、それらの新聞記事である。下記には、私の今後の活動で特に取り上げていきたい「環境」エリアに関しての事例を挙げる。

『日経GX

気候変動問題やエネルギー問題に特化したウェブニュース『日経GX』が発刊されたことで、企業の取り組みが身近に見えるようになった。GXとは、Green Transformation、という意味だそうだ。最近の記事には、ヤマダ電機が家電の販売からリユース(再利用)・再資源化・最終処分までを自社で手掛ける体制づくりに向けて動いている、ということや、三井化学が2050年に温暖化ガス(GHG)排出量を実質ゼロにするロードマップ(行程表)を開示した、という記事が載っていた。また、トヨタが水を電気分解して水素を取り出す水電解装置の事業化に乗り出し、2027年の販売開始を目指しているという嬉しいニュースもあった。村田製作所は、企業活動で使う電力を全て再生可能エネルギーに切り替える「RE100」に関して、その達成年を大幅に前倒しし、2030〜35年に達成するという新たな目標を立てたそうだ。大手企業がこぞってSDGs、特に気候変動問題改善に関する取り組みを始めている動向がみてとれる。また、世界的な大きな動きとしては、G7が2035年度に2019年比で温室効果ガス65%減という共通目標を打ち立てたことが記事に載っていた。このような情報がインターネットですぐ手に入ることは、社会で共鳴を起こし、SDGs活動のさらなる活性化につなげるために重要だと思う。

職場での変化

自分の働いている会社でもSDGsを意識する活動が始まっている。私はBenesseグループのビースタジオという会社に所属し、自宅で英会話教室を運営している。ビースタジオでは今まで、新年度の教材を一人一人個別に梱包し、配送業者を使って自宅へ届けていたが、この春からレッスンを継続する会員の新教材については教室へまとめて配送され、講師から手渡しすることとなった。そしてこの施策により、かなりの量の梱包材や運送にかかるコストを節約することができた、との報告があった。この事例のように、ちょっとした工夫で大きな資源・エネルギーの節約が実現できる。SDGsの観点から行政や企業の意思決定が評価されることは、一過性のものではなく、今後常識になることを期待したい。

無印良品

プラスチック製の合成繊維(ポリエステルなど)の洋服やスポンジから、洗濯や洗い物の際にマイクロプラスチックが流れ出て海洋汚染につながるという事を知り、綿やリネンなどの天然素材の洋服を選ぶように心がけている。そんな日常の洋服選びの中で出会ったのが、無印良品のSDGs活動である。無印にはフェアトレードかつ自然素材の商品があり、試しに Made in Cambodiaの綿100%の長袖シャツを買ってみると、とても着心地が良くファンになってしまった。無印良品はボトルを店舗で回収するなど、リサイクル活動にも力を入れており、株式会社良品計画はJapan Sustainable Brands Index(JSBI) 2022 ランキングで1位を獲得している。今後も無印良品の商品を愛用していきたいと思う。

Meguru Market

Meguru Market」という生活雑貨のショップが自宅近くにあることを最近知った。どうやら、英語教室のホームティーチャーと同じような仕組みで、Meguru Market 経営に関心のある個人が、自宅などでお店を出せる仕組みらしい。Meguruというお店の名前は“循環”からきていて、お店の商品は自然に還る天然素材のものが量り売りされており、梱包材のゴミも出さないというエコロジー精神が隅々まで行き渡ったショップである。訪問第一回目はボディーソープと、ホタテの貝殻を粉末にした洗剤を買ってみた。入れ物はリサイクルされた瓶。お店のオーナーは、「マイクロプラスチックを海に運ばないぞ!」という意識で、朝のお散歩のときに近所のゴミ拾いを行っているそうだ。Meguru Marketを一回訪れただけで、私のお買い物に対する意識に変化があった。個包装のお菓子には手が伸びなくなり、ペットボトルは買わなくなった。スターバックスで飲み物を頼むときは、マグかグラスにするようになった。このようなエシカルマインドを育ててくれるお店が増えることで、消費者レベルでの意識革命を起こすことができると感じる。

 

斎藤真実

あなたが日々目にするメディアや毎日の生活で気づいたSDGsに関する事例にはどんなものがありますか。そして、その機会は増えていると感じますか。