グローバルSDGs講師育成講座受講生のレポートを紹介します。高校の先生による、学校での取り組みについての報告です。

Lesson 6の課題:

2015年からこれまでのSDGsの取り組みのうち、特に重要だと思うことは?

自分が関心のある分野とどう関係があるか?

先月、生徒たちと一緒にフードドライブのボランティア活動を行いました。全校や保護者に協力を呼び掛け、たくさん集まったお菓子などを市の社会福祉協議会を通じて、子ども食堂に提供をお願いしました。生徒による発案でしたが、たくさんの人に喜んで頂いた、とても有意義な活動でしたので、今後も定期的に実施をしていけるように計画を進めています。そこで、SDG1「貧困をなくそう」について、考えてみました。

SDG1「貧困をなくそう」は、極度の貧困を終わらせ、全ての形態の貧困を撲滅することを目指すものです。この目標は、2015年に国際社会が合意した17の目標の中で最も基本的な課題の一つと考えられており、その目標達成は他のSDGsと密接に関連しています。極度の貧困とは、国際的に定義された1日1.90ドル以下の収入で生活する状況を指し、このような状況にある人々は基本的な人間のニーズを満たすことが困難だと言えます。食料、清潔な水、適切な衛生設備、基礎教育、保健サービスなどへのアクセスが限られており、経済的なショックや災害が起こると、生存そのものが脅かされる可能性があります。

一方、日本では2018年の国民的生活基本方針調査によると、相対的貧困の基準は世帯年収127万円とされ、相対的貧困率は15.7%に達しているそうです。日本人口の6人に1人、約2,000万人が貧困ライン以下での生活を余儀なくされているということになります。子ども食堂の責任者と話しをすると、参加者の人数は回を重ねる度に増えているそうで、その実態はもっと深刻なのではないかと感じています。2030年までのSDG1「貧困をなくそう」の目標達成に向けては、単に貧困層に対する一時的な援助を超え、彼らが自立し持続可能な生活を送れるようにするための取り組みが求められると思います。そのためには、経済的資源への公平なアクセスを保証し、すべての人が十分な収入源を持てるようにする必要があります。また、良い教育と適切な就業機会の提供は、人々が貧困サイクルを抜け出すための鍵になるはずです。

さらに、気候変動も貧困と密接に関連していると考えます。自然災害や異常気象は貧困層にとって最も打撃が大きく、彼らの生計を脅かし、多くの場合、復旧するための資源がない状態に置かれることになります。気候変動への対策もまた、貧困削減のために重要な取り組みとなり、持続可能な農業、災害リスク軽減といった施策も含まれます。さらに、国際機関やNGOs、民間セクターが連携し、貧困削減に向けたプロジェクトや政策を進めることが不可欠です。資金援助、技術移転、知識共有などの形での支援が求められており、地域や国に適した持続可能な開発戦略を構築することが重要となります。

また、貧困削減は経済成長だけでなく、社会的な公正と環境保護とのバランスを取りながら行うべきだと思います。このためには、包括的で多次元的なアプローチが必要となり、政治、経済、社会、文化、環境の各セクターが連携を深めることが求められますが、学校がある市では、残念ながらその取り組みが積極的に行われているとは言えない状況です。地域の人々が直面する問題を理解し、彼らが持つ知識と能力を活用することで、より効果的で持続可能な解決策が導き出されると考えます。さらに、ジェンダー平等(SDG5)、良質な教育(SDG4)、清潔な水と衛生(SDG6)、きれいなエネルギー(SDG7)などの目標の進展は、貧困削減にシナジー効果をもたらすと考えます。これらの目標間での相乗効果を意識した計画と実施が、2030年までにSDG1を達成するための重要な要素になるはずです。

Y.K

貧困というと遠い国の話と思ってしまいがちですが、相対的貧困が日本でも深刻な問題であり、特に子どもの貧困については悪化しているのではないかという事が実際の当事者の証言からわかります。

そんな中、生徒の発案でこの問題に取り組んでいるという学校の先生のレポートに希望を感じました。


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