グローバルSDGs講師育成講座受講生のレポートを紹介します。

Lesson1の課題:

「あなたがSDGs講師育成講座を受講することに決めた理由は何ですか」


私がSDGs講師育成講座を受講することに決めた理由は、2023年12月に開催されたCOP28で示された目標を新聞で読んで、気候変動を食い止めるには今すぐ行動が必要だと気づいたからです。

COP28で示された目標には、以下のようなものがありました。
・2025年までに世界の温室ガス排出量を減少に転じさせる必要がある
・世界全体の温室効果ガスの排出量を2030年までに43%、2035年までに60%削減し、2050年には実質ゼロにする必要がある

この新聞記事を読む私の横には灯油を使った石油ストーブが燃えていて、自分の車はまだガソリン車です。電気も再生可能エネルギーにしたいけれど、世間に再エネを選択できるような風潮はまだ感じられません。料理をするときには目の前で堂々とガスが燃えます。このままの状態ではあらゆる生命体が調和を保って生きられる地球ではなくなってしまうかもしれない、という危機が叫ばれながら、COP28で示された目標が途方もなく程遠い目標に感じられ、途方にくれる気持ちで今現在も生活しています。

一方で少し意識をして周りを見渡すと、“SDGs”のロゴを掲げて「持続可能な社会を!」と活動を始める動きが、みるみるうちに熱を帯びてきていると感じます。「私も何かの役に立ちたい!50年後、100年後、1000年後、その先も、こういう生き方だったら地球は大丈夫という人間社会を見届けて、自分の人生を終わりたい」と、自分自身の中に急激に熱意が芽生えました。

受講前までに、SDGsについて既に学んでいたことは、主に以下の2つです。
・SDGsとは、2015年9月に開催された国連のサミットで採択された「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」のことで、17の目標がある。
・その目標は5つのエリア「5P」に分類される。5Pとは、People(人間)、Prosperity(豊かさ)、Peace(平和)、Partnership(パートナーシップ)、Planet(地球)である。

受講前はそのくらいの知識しかありませんでしたが、「L1 SDGsの概要と背景」を受講して、以下の知識が増えました。
・1987年:「持続可能な開発(Sustainable Development)」という概念がノルウェイのブルントラント首相が発表した「地球の未来を守るために(Our Common Future)」と題する報告書で初めて生まれた。
・1992年:「持続可能な開発(Sustainable Development)」の概念がブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(通称「地球サミット」)に受け継がれ、この会議をきっかけに「気候変動枠組条約締約国会議(COP)」が始まった。
・2000年:国連ミレニアム・サミットで「国連ミレニアム宣言」が採択された。翌2001年に宣言された「MDGs(ミレニアム開発目標)」は2015年までの8つの国際開発目標で、SDGsの前身となった。

SDGsができるまでの背景を学び、「持続可能な開発(Sustainable Development)」という概念が36年も前に既に生まれていながらも、その思想が広まるまでに何十年という時間がかかっているという事実を知りました。変化を産むにはそれなりに時間がかかるので、小さくてもいいから何か行動を起こしていかなければならないという決意を新たにしました。

この講座を魅力的に感じたのは、受講中にカリキュラム作成まで行えて、終了後にすぐ講座を開始できるよう準備ができることです。6カ月の受講期間中に、人前で講義ができるように、SDGsに関する基礎的な知識を積んで、カリキュラムを組んでいきたいと思っています。私の本業は英語講師なので、英語でSDGsを教えるということも視野において、取り組んでいきたいと思っています。

講師としての活動に加えて、行政や企業相手のコンサルタントにもなりたいと思っています。私は特に「7. エネルギーをみんなにそしてクリーン」「12. つくる責任つかう責任」「13. 気候変動に具体的な対策を」「14. 海の豊かさを守ろう」「15. 陸の豊かさを守ろう」の5つの目標に力を入れて取り組みたいと考えています。なぜなら、二酸化炭素排出量が世界5位、国民一人当たりのプラスチック廃棄量が世界2位、の日本に住む私が取り組むべき課題として、これらの優先度が高いと感じるからです。私が住む山梨県では太陽光発電が盛んですので、将来的に自治体や企業に対して太陽光発電やその他の再生可能エネルギーについてアドバイスができるよう、専門的な知識を身につけていきたいと思っています。

SDGsの達成目標とされている2030年まであと6年。できる限りのことを、最速のスピードで成し遂げていきたいと思っています。

斎藤真実


気候変動問題についての思い、SDGs講座を作ってすぐにでも講座を行いたい希望、英語とSDGsの組み合わせへの関心、企業や公的機関へのコンサルなど、さまざまな考えがよくまとまったレポートです。